2020年2月にアフリカ東部で大量発生したサバクトビバッタ。
バッタは繁しょくを繰り返して 数を増やしながら移動し、農作物を食い荒らす被害や、飛行機の運航にも影響が出ています。
バッタ大量発生による被害を蝗害(こうがい)と呼び、今までも中国やアジア、ヨーロッパなどで被害が出ていますが、今回はアフリカ東部から中国付近まで移動して来ていることもあり、警戒が強まっています。
そこで今回は以下についてまとめていこうと思います。
- サバクトビバッタの現在地と移動ルートについて
- 大量発生したサバクトビバッタは日本に来るのか
それでは見て行きましょう。
【2020年】サバクトビバッタの現在地はどこ?移動ルートは?
コロナ禍の影響でバッタの駆除が出来ないため蝗害が拡大しています❗日本でも北海道・関東・関西で蝗害の記録が残っていて油断出来ません❗#バッタ #大量発生 #食い尽くされる農作物 #新型コロナウイルス #食料不足 pic.twitter.com/8Wv5LTcxBa
— TAKE7700 (@take7700gh5fs) June 22, 2020
#コロナに続くもう一つの危機アフリカからのバッタ巨大群襲来
東アフリカで大発生したバッタの大群が、
海を越えて中東,さらに中国やインドに迫っている。
#70年に一度の危機
新型コロナの影響を受ける日本のサプライチェーンを
さらに揺さぶりかねない。 pic.twitter.com/UDbPZrolh0— 如月さやか (@oana0822243130) June 22, 2020
東アフリカで大量発生したサバクトビバッタは、アフリカ大陸と中東にある紅海を飛び越えました。
単独でいると弱いサバクトビバッタですが、群れるとなぜか形状が変わり、胴が短くなって、足と羽根が長くなって、風に乗ると1日100キロくらい飛べる体になるのだとか‥。
寿命を迎えたバッタが海に倒れていき、それを道にして渡って来たのではないかと言われています。
2020年6月現在、サバクトビバッタはインドにいます。
今年の頭、コロナのインパクトで忘れてしまってた中東でのバッタ大量発生のニュース。数兆匹まで増えてそろそろ中国へ襲来するんじゃないかと思ったら(実際はヒマラヤ山脈を越えれないらしい)、中国では別のイナゴが大量発生して食物を食い荒らしてるらしい。マジもんのクラスタホッパーこわい… pic.twitter.com/TumGOclSUr
— いっくん (@ikasama_hero19) June 22, 2020
コロナ禍で疲れ切ったインドを襲っています。
サバクトビバッタは東アフリカからサウジアラビアへ入り、そこからイエメン、オマーン、アラブ首長国連邦へ広がりました。
そしてサウジアラビアからイラク→イラン→パキスタン→インドへと進んできています。
本来であれば、バッタが入国すると分かれば、軍を動員してバッタを駆除するそうですが、中東は紛争をしているので、軍をそちらにさけなかったそうです。
何も対策ができないまま、バッタはサウジアラビアに入り、イエメンに入り‥どんどん中東を進み、現在インドまで到達しています。
サバクトビバッタは日本にくるの?
サバクトビバッタは、群れになるとものすごい跳躍力を発揮すると言われています。
東アフリカで発生し、中国間近まで飛んできているので、このまま日本へ入って来るのでは‥と心配になってしまいますよね。
しかし、今回大量発生しているサバクトビバッタは日本へはやって来ないのではないかと言われています。
その理由として、サバクトビバッタは寒さに弱く、パキスタンやインドと中国の間にそびえるヒマラヤ山脈を越えるのが難しいと予想されているからです。
またヒマラヤ山脈は、世界一高いエベレスト山(8,850m)をはじめ、7,000mを超える山が100以上もあり、群れになると身体能力が向上するサバクトビバッタでもなかなか難しそうです。
そもそも今回のサバクトビバッタの大量発生は、大雨が降ったことが理由ではないかと言われています。
大雨が降って餌となる草がたくさん生えると、バッタが大量発生すると言われています。
現在、莫大に人口が増えているアフリカですが、常に食料危機と戦っています。
そのなかでサバクトビバッタ2000億匹が、人間の食物を食べていってるのが問題になっています。
ケニアは食料を食い荒らされ、人間の食物はほぼ全滅。
その場所に食料がなくなったら、バッタは次の国へ行きます。
通常であれば、他国が支援の手を差し伸べますが、現在各国はコロナの影響を受けそれどころではありません。
またバッタ駆除には、農薬を撒くのが一番手っ取り早いですが、農薬は土壌が死んでしまうため、食糧危機の地域では得策ではありません。
日本でも明治時代にバッタの大量発生が問題になったことがありました。
1879年(明治12年)に北海道の十勝平野でトノサマバッタが大量発生し、数年間続いて大きな被害が出ました。
その数年のあいだで、バッタの大群は札幌など石狩地方にまで至りました。
バッタの大群が空を覆い、作物を食い尽くす様子は日食のように太陽が陰り、住民はただ茫然とその惨状を見守るしかなかったそうです…。
想像するだけで恐ろしいですね。
このときバッタは、札幌付近止まりで本州へは入って来ませんでした。
その理由として諸説ありますが、海を飛び越えられなかったんだろうと言われています。
しかし、今回のバッタは海を渡って来たこともあり警戒されていましたが、生態的にヒマラヤ山脈を越えられないだろうと言われているので、ひとまずは安心できそうですね。
中国側が懸念しているのは、コンテナなどに紛れ込んで侵入するのではと言われているそうです。
日本としても完全に安心できる状況ではないかもしれませんね。
中国や近隣国に何か対策を取ってもらえるよう祈るばかりです。
サバクトビバッタの今後を見守ろうと思います。