2022年に入ってから国際大会で2度の優勝を飾った渡辺倫果選手ですが、実は過去に膝に怪我を負って大手術を受けました。
今のなめらかな滑りからは想像もつきませんが、一体どのような手術だったんでしょうか?
手術から復活までどのような経過だったのかも気になります。
そこで今回は、渡辺倫果選手の怪我にについて見て行きたいと思います。
渡辺倫果選手が手術したのはいつ?膝の怪我の具合は?
✨全日本まであと16日✨女子FILE⑫⛸渡辺倫果(ワタナベ•リンカ)15歳•青森山田中学校
腰の骨をヒザに移植する大手術を経て今季復活😭✊🏻今年4月拠点をバンクーバー🇨🇦へ移し大きく飛躍🙌「いつかはここで本当に戦える選手になりたい」と思いをはせる初の全日本です☺️🌠#figureskate #vancouver pic.twitter.com/ocAkUNwBcR— 【公式】フジテレビスケート (@online_on_ice) December 5, 2017
渡辺倫果選手は2016年7月の中学2年生の時に膝の軟骨剥離を発症し、腰骨から膝の骨へ移植する6時間の大手術を受けた経験があります。
軟骨剥離とは関節の中に軟骨が剥がれ落ちてしまう障害のことで、成長期の小中学生に多く発症します。
軟骨剥離になる原因は、スポーツなどでの繰り返される外傷やストレスによって軟骨の下の骨に負荷がかかることだと考えられています。
フィギュアスケートではジャンプやターンやスピンなどから、足首や膝に負荷がかかってしまいます。
渡辺倫果選手もおそらく練習が長時間に及んだことで、膝に負荷がかかり過ぎたのだと思います。
軟骨剥離の初期症状では、運動後の不快感や鈍い痛みが感じられるといったもので、他の症状はあまり出ないそうです。
時間の経過とともに関節軟骨の表面に亀裂や変性が生じてくると痛みも強くなり、スポーツや日常生活でも支障が出てしまいます。
さらには、軟骨の骨片が関節の中に遊離してしまうと、膝の曲げ伸ばしの際に違和感が生じ、関節に挟まると膝が完全にロックされて動かなくなってしまうとのことです。
渡辺倫果選手の症状がどれほどまで進行していたかは分かりませんが、大手術に踏み切ったとなると完全に軟骨の骨片がはがれた状態だった可能性が高いと思われます。
ましてや、遊離した軟骨の骨片の損傷が激しい場合には自家骨軟骨移植術という治療方針がとられるそうです。
渡辺倫果選手の場合は腰骨から膝の骨へ移植しているので、最も進行した状態であり軟骨の骨片の損傷が激しかったのだと考えられます。
ずっと膝の痛みを我慢して練習を続けていたのでしょうか。想像するとむねが痛みますね…。
2016年7月に大手術を受けて、その2ヶ月後の2016年9月に開催された東京フィギュアスケート選手権で復帰を果たしています。
骨軟骨移植術を受けた人がスポーツに復帰するまでの期間は、リハビリなどを含めておよそ6ヶ月と言われていますが、渡辺倫果選手はわずか2ヶ月後には氷上に立つまでに回復しています。
しかし手術後の影響もあり、ショートプログラムではすべてのジャンプで転倒してしまいました。
どうやら実際のところ、かなり無理をして強行出場していたそうです。
試合前は松葉杖をついていて、とてもじゃないけど試合に出られる状態ではありませんでした。
渡辺倫果選手が試合に出て悔しい思いをした方が今後につながると思い、まともな演技ができないことを承知の上で試合に望んだとのことです。
両親やコーチの立場からすると、将来のことを考えて術後すぐの状態で東京選手権へ出場することを必死に止めたのではないかと思います。
その反対を押し切って渡辺倫果選手は出場したのかもしれません。
渡辺倫果選手は自分の気持ちに正直で、周りの意見に左右されない、強い意志を持った女性のようです。
その後は、シーズン終了後の2017年4月に青森山田中学校へ転校して、転校と同時に練習拠点をカナダのバンクーバーへと移しています。
2017~2018年のシーズンでは、2年ぶりの全日本ジュニア選手権への出場を決めて5位入賞。
年末恒例の全日本フィギュアスケート選手権にも推薦出場が決定して初出場しています。
またシーズン終盤には、ドイツで開催されたババリアンオープンに出場して2位という好成績を残しています。
これらの成績をみても膝の軟骨剥離の影響はほぼ感じられず、完治して完全復活を遂げたようですね。
2020年からは日本へ帰国して、2022年シーズンは大いに活躍されています。
- 世界ジュニア選手権 10位
- プランタン杯 優勝
- ロンバルディアトロフィー 優勝
2022年10月には、右腓骨疲労骨折の回復が思わしくない樋口新葉選手に代わって、グランプリシリーズ、スケートカナダ、NHK杯に出場することが発表されました。
今後も渡辺倫果選手の活躍ぶりから目が離せませんね。