映画『君たちはどう生きるか』では、眞人を異世界へ連れていくアオサギの存在がカギとなります。
自分の大事な羽根を握られたまま共に行動することになり、下の世界(異世界)では案内役を務めていましたよね。
そのアオサギ男が途中で「風切りの7番が…」とつぶやくシーンがありました。
どうやらアオサギの弱点のようですが、『風切りの七番』って一体何でしょうか?
そこで今回は風切りの七番について調べてみました。
またあわせて、アオサギが「怖い」「嘘つき」と言われる理由についてもまとめました。
『風切りの七番』とはアオサギの弱点?【君たちはどう生きるか】
アオサギがよく口にしていた「風切りの七番」は、羽根の部位の名称です。
風切りの七番とは、アオサギの翼の初列7番の羽根のことではないかと言われてます。
君たちはどう生きるか 小ネタ③
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そもそも『風切羽』とは?
鳥の翼の後縁をなす、長くてじょうぶな羽。飛翔に用いられ骨から生えている。
外側から内側へ初列・次列・三列と区分され、初列風切り羽は、はばたきのときに推力を発生させる。かざきりば。引用:goo辞書
風切り羽は3種類に分類されます。
- 初列風切
- 次列風切
- 三列風切
物語で出てきたアオサギの翼の位置からすると、どうやら『風切りの七番』は 初列風切羽のようです。
初列風切は翼の外側にあるため一番推進力があり、次列風切は安定して飛行するための翼だそうです。
初列の風切羽を3~4枚ほど失うとバランスが崩れて飛べなくなるほど、アオサギにとっては重要な羽のようですよ。
アオサギの弱点だと話していたのは、飛ぶために必須の羽根だからなんですね。
物語の中で、眞人はアオサギを倒すためにお手製の弓矢を作っていましたよね。
敷地内で拾ったアオサギの羽を矢につけて弓矢を射ると、追尾してアオサギのクチバシに命中してました。
このシーンが謎でしたが、推進力のある羽なので矢が力強く飛んだというわけなんですね。
アオサギを「嘘つきで怖い」と眞人が嫌う理由はなぜ?
眞人は下の世界でナツコ捜しをしているときに、アオサギのことを「嘘つきでずるいんだ」と怒っているようでした。
なぜ嘘つきなんでしょうか?
アオサギ(サギ男)が「嘘つき」と言われる理由は、眞人の母・久子は入院先の病院が空襲の被害に遭って亡くなりましたが、「母親はまだ生きてる」と眞人に嘘をついたからです。
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「母親は生きていて、眞人が助けに来てくれるのを待っているよ」
と意味不明な嘘をついて、眞人を塔の中に引き込もうとしたのです。
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眞人は「母さんは亡くなってるけど、アオサギの発言をこの目で確かめたい」と言ってました。
疎開先での生活になかなか慣れず、継母・夏子との関係もギクシャクしている中で、眞人の心境は複雑だったのでしょう。
まだ若い彼からすれば、実母・久子が生きてることに淡い期待を寄せていたのかもしれません。
それをアオサギが台無しにしてしまい、「アオサギは嘘つきだ」と言うようになったわけですね。
下の世界で、若返ったキリコがアオサギ(サギ男)と眞人のケンカを仲裁しようとすると…
「こいつは嘘つきだし、ずるいんだ」と怒り心頭な様子でした。
夏子をさらった犯人はサギ男ではないかと眞人は勘繰っていたようです。
しかしアオサギの言い分としては「ずるいのは自分が生きる知恵だ」と言い張ります。
結局はキリコに背中を押される形で、2人は仲直りをして夏子捜しをしています。
その後はピンチのときはアオサギが体を張って眞人を助け、下の世界でのタブーを教えてあげたりと面倒見の良さを発揮してました。
アオサギは嘘つきで、見た目も不気味で怖い印象を持つ方もいるかもしれませんが、実は人情味のあるキャラなのかもしれませんね。
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先ほど「アオサギが眞人に嘘をついた」と書きましたけど、眞人の実母・久子は下の世界では「ヒミ」として生きてました。
「母親は生きてる」っていうのは嘘だけど、嘘じゃない気もしますね?解釈が難しいところです。