『紅の豚』の主人公 ポルコ・ロッソは豚の姿をしています。
豚の顔に黒いサングラスをかけて、むっちりした体に飛行服を身にまとい、赤い飛行艇を操るシブい男です。
声だってカッコイイし、理性的で硬派なタイプのポルコはかなりモテそうな気もしますが、そもそもなぜブタの姿になってしまったのでしょう?
調べを進めていくうちに、ポルコが魔法にかかって豚になった本当の理由が分かってきました。
そこで今回は、ポルコが豚になった理由について深堀りしていきたいと思います。
- ポルコ・ロッソはなぜ豚になったか
- ポルコが魔法にかかった理由
これらをまとめていきます!
目次
【紅の豚】ポルコはなぜ豚になったの?
来週の金ローは紅の豚やん
楽しみ! pic.twitter.com/gkuEgTilzv— たかよし (@70011073A) January 7, 2022
「ポルコ」と呼ばれている主人公のブタは、過去はマルコ・パゴットという名前の人間でした。
イタリア空軍に入隊し、大尉まで昇進したマルコは、第一次世界大戦ではエース・パイロットとして大活躍していました。
しかし、第一次世界大戦後に、ポルコは自らの意志で魔法をかけてブタの姿になったのです。
その見た目から、イタリア語で『豚』を意味するポルコというあだ名で呼ばれるようになりました。
エース・パイロットとして大活躍したポルコが、なぜ自らの意志でブタになったのかという理由については、劇中では語られていません。
この理由については、上映した当時から話題となっており、宮崎駿監督本人にも質問が向けられていましたがはっきりとは答えていませんでした。
くわしく語られていないことから、ジブリファンの間では様々な考察や、都市伝説まがいの情報などで憶測を呼んでいます。
そこで、マルコが豚になった真相を探ってみました。
ポルコが魔法にかかった理由は?
人間でいることが嫌になった
考察の中で、よく見られるのが”戦争をした人間でいることが嫌になりブタになった”という理由があります。
ファンの間でも、この説を言及する声は多いですね。
ポルコが豚になった理由ってなんなんだろうって考えながら紅の豚観た。
憶測でしかないけど政治とか金とか戦争とかそういうことばっかりしてる人間に嫌気がさしたのかなって感じた。
あとはジーナと恋仲にならないようにするためもあるのかな。これ以上ジーナを悲しませたくないから好意が向かないよう— Shiori (@sweeeetsalt) July 23, 2020
私の紅の豚の解釈は、ポルコは人間が嫌になって嫌いになったから豚になってしまった、って勝手に思ってる
— きむら (@Y_KiMuRa_U) November 2, 2018
フィオと無人島で野宿してるときも、前向きで素直なフィオの人柄について、
そう話す場面があります。
人間のことが嫌いになっていたみたいな印象も受けますよね?
ジーナの声優を務める加藤登紀子さんも、はっきりと”人間が嫌になって顔を豚に変えて、ポルコになったの。”と語っていますので、可能性として濃厚かもしれません。
本当は彼はマルコなんです。人間が嫌になって顔を豚に変えて、ポルコになったの。ジーナだけは彼をマルコと呼ぶわけ。RT @aoruha: @TokikoKato なんでポルコのことマルコっていうときがあるんですか?
— 加藤登紀子 (@TokikoKato) September 7, 2013
戦争で生き残った罰!?
ちょっとこれは酷い話だな…と思ったのが、”仲間が戦争で亡くなったのに、自分だけ生きながらえていることへの罰だ”とする説です。
これは『EX大衆』という雑誌に掲載された、スタジオジブの特集で語られた都市伝説です。
紅の豚は、終盤にポルコとカーチスの決闘で殴り合いのシーンがあったりと、今の時代では批判が出てしまいそうな作品です。
そのなかで生まれた都市伝説ですので、ポルコに罰が下って豚になったというよりは、「自分だけ生き残った罪悪感で、豚になる魔法を自分でかけた」という解釈の方が合ってるのかなとも思います。
多くの命を奪った自分への戒め
他にも、マルコが自分への戒めとしてブタになった説があります。
”戦争で多くの命を奪った自分に嫌気がさした”という説で、そんな自分を懲らしめるために豚になったのではないかという見方ですね。
空軍のエースであったポルコは、敵の標的となる自分は真っ先に亡くなる運命だろうと覚悟していたでしょうし、戦争で人一倍多くの命を奪ったという自戒の念に駆られている可能性はあると思われます。
そんな自分をいましめるために、豚になった可能性はありますね。
戦争を繰り返す人間に嫌気がさした
先ほどの説に似てますが、”愚かな戦争を繰り返す欲にまみれた人類に絶望した”という説もあります。
おろかな戦いを続けた人間に絶望して、悲しみにさいなまれたポルコは、仲間も失い自暴自棄になったのではないかと言われています。
現実逃避するような形で、豚に変身したのではないかとも言われています。
ジーナと恋仲にならないため
今回の考察のなかで、”ジーナとの恋仲にならないためにブタになった”という理由を予想するファンがたくさんいました。
「紅の豚」のマルコは、ジーナの猛攻に耐えきれる自信が無いので、「俺は豚だからそういうのは無理だ。だって豚だし」と理由つくってそうな感じ。
飛行機の墓場のあとで豚になったぽいから、理由の一つは戦友の元妻と恋愛関係になることへの恐怖だったのかな(もう一つの理由は従軍拒否)。
— ヤネウラ (@yanegann) October 5, 2021
ポルコが豚になった理由ってなんなんだろうって考えながら紅の豚観た。
憶測でしかないけど政治とか金とか戦争とかそういうことばっかりしてる人間に嫌気がさしたのかなって感じた。
あとはジーナと恋仲にならないようにするためもあるのかな。これ以上ジーナを悲しませたくないから好意が向かないよう— Shiori (@sweeeetsalt) July 23, 2020
自分だけが生き残ってしまった、敵も味方も死なせてしまった人間だった頃の自分を醜いと思ってるマルコ。醜い豚の姿となることでジーナとは恋仲になることはないと思っているマルコ。最後はフィオのために戦うマルコはきっと一時的に人間に戻れたけど自己暗示や罪と罰は一生終わらないのかな…#紅の豚
— yuusun🌷∗*゚ (@yuuppsun2) November 2, 2018
たしかにポルコとジーナが恋仲になったら、飛行機の墓場へ行ってしまった戦友に申し訳ないからという理性が働いたという説はありそうですね。
ジーナはポルコと幼馴染みで、ジーナは未亡人ではありますが、昔からポルコに好意があったと見られます。
そして、その気持ちをポルコも気づいていた可能性はありますよね。
でもジーナはポルコの亡くなった友人の元妻だったこともあり、恋仲にはならないようにという理由も含めて自らブタの姿になったのは考えられます。
それに、ポルコはフィオからキスされそうになった時に「一番大事な時に取っとけ!」と叱り飛ばしてましたし、理性的で硬派な男のイメージはあります。
しかし、物語の最後では、ポルコがジーナに会いにいったシーンがありました。
ジーナの賭けの話になりますが、くわしくはこちらの記事で書いてます。
豚の姿でも、もしかしたら2人は結ばれた可能性がありますが、どうなんでしょうね?
ポルコが豚になった本当の理由が判明?
🎬ノーカット放送🎬#紅の豚🐷金曜よる9時
宮崎駿監督珠玉の名作✨
青い空と煌めく海を愛する
ひとりの豚(おとこ)の物語
#スタジオジブリ pic.twitter.com/Zdwwq665Sj— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 11, 2022
ポルコが豚になった理由として考えられるのが、映画公開当時のパンフレットに…
迫り来る新たな戦争を前に、再び国家の英雄になることを拒み、自分で自分に魔法をかけてブタになってしまいます。
といった前書きがされているのです。
第一次世界大戦では、激しい空中戦の中で友人たちはみんな撃墜され、ポルコだけが生き残りました。
また戦争では、多くの命を奪ったことで罪悪感などの想いから、人間として生きることが嫌になったのではないかと考えられます。
作品のなかで疑問として残るのが、数ある動物の中でなぜブタを選んだのかについてです。
犬や猫でも良かったのではないかと思いますが、その理由を宮崎駿監督に聞いても「なぜ豚なのでしょうねぇ?」としか答えなかったそうです。
理由もなく、ただなんとなくでブタになったのか、本当は宮崎駿監督の中に秘められた意味があってブタにしたのか真実はわかりませんね。