「座敷わらしに会える宿」として人気の、岩手県二戸市にある緑風荘。
”座敷わらしの亀磨ちゃんに会えたら出世する”という伝説があり、その姿を一目見ようと全国各地から多くの観光客が訪れる旅館です。
そんな緑風荘ですが、過去に火災にみまわれ、現在は新しい建物で営業しているとのことです。
縁起の良いはずの旅館がなぜ火事に遭ってしまったのでしょうか?
そこで今回は、実際に緑風荘におうかがいして…
- 緑風荘の火事の原因と被害状況について
- 外へ逃げるように促したお客さんの不思議な話
これらについてお聞きしてきました。
それではご紹介していきます。
緑風荘(座敷わらし旅館)の火事の原因や被害は?
2009年10月4日に緑風荘で火災が起きました。
戦後間もなくの昭和30年頃から佇む旅館は、建物の老朽化に伴いお風呂場の電気設備が漏電を起こし、午後8時半頃に出火。
建物が古かったため、すぐに火が回ってしまい、母屋と新館が全焼する被害となりました。
火事でもえてしまったけど、緑風荘も名建築でしょうね#マツコの知らない世界 pic.twitter.com/Nnha8U85Wv
— 蔵瀬抜刀 (@WCugWT7BAK9qpsU) December 19, 2017
しかし、旅館に併設されていた亀麿神社は奇跡的にほとんど被害はありませんでした。
亀磨神社とは、座敷わらしとなって緑風荘を守っていると言われる亀磨くんが御祭神として祀られている神社です。
現在と同じ位置に建っていたという亀磨神社と旅館の位置関係はこちら。
二戸市内から見ても煙が立ち上っているのが確認できるくらいの大火事でしたが、上記の図の距離感でも亀磨神社はまったく被害が無かったというのです。
山の上の方から火災の様子をビデオ撮影していた方がいたそうですが、白いのモヤのようなオーブが神社に入っていくのが映っていたそうです。
亀磨くんが母屋から神社に避難した様子が映像として残っているとのことです。
緑風荘(座敷わらし旅館)の火事で「逃げて」と伝えた不思議な話!
火災が起きた2009年10月4日に、緑風荘には耳の聞こえないお客さんが宿泊していました。
そのお客さんが何か危険を察知したのか、宿泊客の方々に「皆さん、外に出ませんか」と懸命に声をかけて回ったそうです。
見ず知らずの方に必死に訴えかけられたことで、ほかの宿泊客の皆さんも何かを感じ取ったのかもしれません。
旅館内にいた全員は言われるがまま外へと脱出したそうです。
その場にいた人全員が外に出たあとに旅館内に火が回り始め、従業員さんが宿泊客に避難を促す頃には全員が外に出ていて無事だったそうです。
亀磨くんと外に出るよう声をかけたお客さんのおかげで、宿泊客には何も被害は無かったそうです。
「緑風荘を末代まで守る」と語った亀磨くんが、多くの人命を救った不思議な話です。