『竜とそばかすの姫』で、竜を応援していた知くんは、家庭では父親から虐待を受けていました。
ともくんは無表情で、いつもたどたどしく話していて、顔色も悪くて病弱そうに見えました。
「もしかして病気を患っているのでは…」といった意見がネットでは多く見られます。
そこで今回は、ともくんが自閉症や障碍を抱えているのかという疑問の真相について調べてみました。
※以下より、本編のネタバレを含みますのでご注意下さい。
目次
『竜とそばかすの姫』のともくんは病気?障害や自閉症がある?
知くんはネットでは『Tomo』と名乗ってます。年齢は11歳なので小学5~6年生ですね。
ネットでは、積極的に顔を出して動画の生配信を行っていました。
録画中にたまたま父親から虐待を受ける場面が流れてしまい、知くん達が助かるきっかけとなるのですが。
そんなともくんは、首を傾けてぼんやりする姿がよく見られます。
「首痛い?」と尋ねても、うつろな目をさ迷わせて、どこか普通とは違う雰囲気でした。
映画での知くんの様子を見て行きましょう。
竜の正体を探るシーン
ベルのコンサートを滅茶苦茶にした竜の正体を探るために、ヒロちゃんと鈴が自習室でネットを繋いで、<U>の世界のAsに質問する場面でのことです。
竜の隠れ家は「城」だと言われていて、<U>では誰が最初に城を見つけるかを競い合ってました。
ヒロちゃんが「なんで竜を見つけたいの?」と、みんなに質問すると…
「写真撮ってもらいたい」
「握手してもらう」
と、竜推しの人達が自由に発言していると、ともくんも画面に映りました。
頭を傾けて手で首を押さえながら、目を見開いて…

出典:Ⓒスタジオ地図/竜とそばかすの姫

ともくんは目線が合わなくて、たどたどしく話す姿が印象的でした。
続いて、知くんと恵くんの父親がインタビューを受ける動画が流れます。

出典:Ⓒスタジオ地図/竜とそばかすの姫
息子2人の肩を抱きかかえて…

円満を装っていますが、恵くんはうつむいて黙ったまま、知くんはぼんやりとよそ見をしながら指を絡ませていました。
何か別のことを考えてるようです。
竜の城が火災に遭ったシーン
竜の棲む城が、自警団『ジャスティン』によって燃やされてしまい、竜の正体が暴かれそうになりました。
LIVE配信で竜のファンが応援メッセージを寄せていました。
ともくんも生配信に顔を出して竜を応援してます。

絞り出すように話す知くんの姿がありました。
しかし竜のアンチ組からは「何が応援だ!こいつらの動画の視聴数は1桁じゃないか」と罵倒されていましたが…。
竜の正体が暴かれるシーンでは、竜とベルしか知らないはずの歌をくちずさむ男の子の声がネットから聞こえてきました。

実はともくんは、<U>の世界では、ベルに竜の居場所へと案内した天使のAsだと分かってます。
2人の再会の場に居合わせているので、2人しか知らないはずの歌を知ってるんですね。

ネットでその歌声を辿ると、『りゅうをおうえんしよう』をテーマにしたLIVE動画配信中の知くんの姿が映りました。
画面に向かって「ラララ~♪ラララ~」と歌い続ける知くん。
ちゃんと正面を向いてるけど、やはり顔は無表情でした。
鈴が知くんと恵くんを助けるシーン
物語の最後で鈴が恵くんと知くんを助けに行く場面では、本当に東京まで駆けつけた鈴を迎えるため、雨の中でも傘を差さずにパーカーを被って佇む知くんがいました。
急いで家を出てきたのが分かりますよね。

鈴に駆け寄って抱き着く瞬間にはグッときますよね…。

ともくんは上手くしゃべれないけど、自分の気持ちを一生懸命 伝えようとしているのが分かりますよね。
ともくんは自閉症なの?
いつも無表情で、しゃべる言葉がたどたどしい知くん。
『竜とそばかすの姫』の原作小説では、知くんについてどのように書かれているか確認してみました。
Tomoくんは肌が白い子だった。なぜか首を傾げている。
「首、いたい?」
尋ねてもTomoくんは虚ろな目をさ迷わせているだけだった。どこか普通と違う感じだ。
引用:小説『竜とそばかすの姫』
「首を傾げている、虚ろ(うつろ)な目、目がさ迷う」この症状を検索してみたところ、以下の病気の可能性が浮上しました。
- 自閉症スペクトラム症(ASD)
- 注意欠如・多動性障害(ADHD)
自閉症スペクラトム症とは「対人関係が苦手だったり、言葉の発達の遅れがあったり、強いこだわりを持つ」といった特徴があります。
またその一部として以下の症状が見られます。
- 視線が合わないか、合っても共感的でない
- 表情が乏しい、または不自然
- 名前を呼んでも振り向かない
軽度の自閉症スペクトラム障害の場合、ある程度は目が合う状態ですが、目が泳いだり、目線が不自然な様子が多いと言われてます。
その一方で注意欠如・多動性障害は、人との会話中も注意が散漫になり、落ち着きがなくてじっとしていられないのが特徴です。
ともくんの場合は、パソコンの前でじっとして座ってぼんやりしていたので、自閉症スペクトラム障害の症状が近い気がしました。
また「首を傾ける」のも、自閉症や知的障碍の方に見られる特徴だそうです。
あとね、自閉っ子や知的障害のある人は、頭を傾けてたり、小首をかしげてたりする事があります。医学的には私は知らないのですが、息子いわく、頭を傾けると、上の方の耳の後ろに隙間が空いて、そこに入ったものは覚えていられる、のだそうです。だからもし、障害者に接することがあって、
— お京 (@lesharicots) May 8, 2012
ともくんの病気と家庭環境は何か関係あるのかと思いましたが、自閉症スペクトラムの場合、先天的な発達障害だとされているので、お母さんがいない状況だったり、父親から虐待を受けている事は直接的には関係なさそうです。
現在11歳の知くんは、幼い頃からお母さんがいない環境で育っています。
映画でも原作の小説でも、母親問題については説明がないので、生き別れなのか死別なのか?一体何が原因でお母さんがいないのか分からないのです。
けいくんはスマホの待受画面をお母さんの写真にしていましたが、スマホ画面はバリバリに割れていました。
待受画面の妻を見てカッとなった父親が割ったのか、ケイくんが割ったのか??

父親は虐待男で、恵くんと知くんはいつ暴力を振われるか分からない恐怖に怯えながら生きてきたと思います。
精神的なショックを受けながら、毎日過大なストレスを抱えて暮らしてきたと思うと、同じように子どもがいる筆者としては胸が張り裂けそうになります。
物語での話なのに、もの凄く感情移入しちゃいますね…。
ともくんはお兄ちゃんの存在だけが頼りだったと思いますし、けいくんは自分を犠牲にして弟を守っていたんですよね。
父親の暴行によって、心に傷を負っていることに変わりはないです。
まとめ
映画でも小説でも、ともくんがはっきりと「病気もしくは障碍がある」とは断定されていないが、本人の様子を見ると 自閉症スペクトラム症(ASD) である可能性も考えられそうです。